スポーツの『カタチ』を創造する

TEL:052-253-5546

受付時間 8:30〜17:30 (土日祝・定休)

お問合せ

TOPICS

トピックス一覧



最 新 T O P I C S

【基礎知識】

「スポーツ基本法」ってなに?  

 2018.11.26更新 

本記事は要約記事になります。詳細を確認する場合はスポーツ庁HP:スポーツ基本法条文および文部科学省HP:スポーツ基本法リーフレットをご覧ください。

1・スポーツ基本法とは?

スポーツ基本法とは日本のスポーツ推進のために平成23年に新たに施行された法律です。

この施行前にもスポーツに関する法律はありました。昭和36年施行の日本唯一のスポーツ立法「スポーツ振興法」です。

このスポーツ振興法はスポーツの振興のための基本的な法律で、スポーツをすることを強制することを禁止し、国民の心身の健全な発達と明るく豊かな国民生活の形成を目的として、スポーツに関する権利を保証する法律でありました。

ただし、スポーツが広く国民に浸透し、スポーツを行う目的が多様化する中、その変化に対応する法律の制定が急務でした。

このスポーツ振興法の制定から50年が経過したことを機に、世の中の状況と多様化するスポーツのあり方の新たな道しるべとして制定された法律こそが、この「スポーツ基本法」です。

スポーツ基本法はスポーツの基本理念、基本施策事項を定め、その役割と意義を明確にしたものですが、中でも国や地方公共団体の責務とスポーツ団体の果たすべき責務の明確にし、スポーツに関する総合的な計画と推進を以って、国民の心身の健全な発達、明るく豊かな国民生活の形成、活力ある社会の実現、国際社会の調和ある発展に寄与することが大きな目的となっています。


2・スポーツ基本法の基本理念

スポーツ基本法の基本理念は8つあります。この理念は、

①スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは人々の権利であり、「いつでも、どこでも、いつまでも」スポーツができるようにする。

②スポーツは青少年の心身の健全な発達と人間性の育成の基礎であることを前提に、様々な場面における活動を連携していく。

③地域が主体となりスポーツに親しむ環境と地域全ての人々との交流を促進し、交流の基盤を形づくる。

④スポーツを行う人々の心身の健康の保持促進と安全を確保する。

⑤障害者が自主的・積極的にスポーツを行うことができるよう、障害の種類や程度に応じて必要な配慮をし、推進する。

⑥スポーツ選手が国際競技大会で活躍できるよう、スポーツの競技水準向上に繋がる様々な取り組みとの連携を図りながら効果的に推進する。

⑦スポーツによって国際交流や国際貢献を推進させることにより国際相互理解の増進と国際平和に寄与する。

⑧スポーツを行う人々への不当な差別を禁じ、あらゆるスポーツ活動を公正かつ適切に実施することを念頭に、スポーツの幅広い理解と支援が得られるように推進する。

と要約できます。(参照:スポーツ基本法第二条【基本理念】要約)


3・スポーツの価値と意義

スポーツ基本法の前文にはこのような文言があります。

「スポーツは、世界共通の人類の文化である。」

この前文をもって、スポーツは「文化」と謳っております。

スポーツとはある特定の人間によってなされるものではなく、

・あらゆる人々にとって幸福で豊かな生活を営むための基礎

・スポーツ活動を通じて人と人、地域と地域の交流

・体力向上や人格形成

・健康で活力ある長寿社会の実現

・スポーツ選手の活躍、競技水準の向上による社会の活性化

を創出する文化、すなわち価値と意義がそこにはあるとされています。

スポーツ基本法はスポーツの価値と意義を明確にし、近い将来、日本がスポーツ立国となるための、そしてスポーツの発展のための国家戦略的位置付けとしての役割を担っております。


4・国・地方公共団体・スポーツ団体の責務

スポーツ基本法では国・地方公共団体・スポーツ団体が果たすべき役割も明記されております。

つまり、スポーツに携わる団体が日本の「スポーツ立国の実現」「スポーツの発展」をなし得るために果たさなければならない役割です。

出典:文部科学省「スポーツ基本法」リーフレット(抜粋)

この図は、スポーツの発展を支える好循環を生み出すためには「競技水準の向上」「地域スポーツの推進」の二本柱の構築が必要であり、その実現のために必要な代表的要素が「スポーツ選手の地域推進への寄与」「優れたスポーツ選手の育成」ということを表しています。

この計画を推進させるために必要な担い手こそが「国」「地方公共団体」「スポーツ団体」であるのです。

特にスポーツ団体は、これまでもスポーツの発展に寄与してきましたが、このスポーツ基本法の制定により、国・地方公共団体とともに重要な役割を果たす存在として条文に明記されました。


  • 第一章総則第一条(目的)
  • この法律は、スポーツに関し、基本理念を定め、並びに国及び地方公共団体の責務並びにスポーツ団体の努力を明らかにするとともに、スポーツに関する施策の基本となる事項を定める(以下省略)


  • 第三条(国の責務)
  • 国は、基本理念にのっとり、スポーツに関する施策を総合的に策定し、および実施する責務を有する。


  • 第四条(地方公共団体の責務)
  • 地方公共団体は、基本理念にのっとり、スポーツに関する施策に関し、国との連携を図りつつ、自主的かつ主体的に、その地域の特性に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する。


  • 第五条(スポーツ団体の努力)
  • 1・スポーツ団体は、スポーツの普及及び競技水準の向上に果たすべき重要な役割に鑑み、基本理念にのっとり、スポーツを行なう者の権利利益の保護、心身の健康の保持増進及び安全の確保に配慮しつつ、スポーツの推進に主体的に取り組むよう努めるものとする。
  • 2・スポーツ団体は、スポーツの振興のための事業を適正に行うため、その運営の透明性の確保を図るとともに、その事業活動に関し自らが遵守すべき基準を作成するよう努めるものとする。
  • 3・スポーツ団体は、スポーツに関する紛争について、迅速かつ適正な解決に努めるものとする。


このようにスポーツに携わる団体の責務がはっきりと定義されたことで、これら団体は

「スポーツへの関心と理解を深める取り組みとスポーツへの参加と支援を促進する役割」

「国・独立行政法人・地方公共団体・学校・スポーツ団体・民間事業者等との相互の連携、協働を推進する役割」

を担うことが定められたことになります。

この役割・責務の達成に向けた取り組みを、総合的・計画的に、その地域に即した推進計画を定めるよう努めることとされています。


5・スポーツ基本法の基本的施策

スポーツ基本法ではスポーツの推進に向けた基本的施策が定められています。これらは大きく3つあります。

「スポーツ推進のための基礎的条件の整備等」

「多様なスポーツの機会の確保のための環境の整備」

「競技水準の向上等」

です。

この3つはスポーツの発展を支える好循環を生み出すために必要な施策で、各項目ごとに内容を示すと、


「スポーツ推進のための基礎的条件の整備等」

  • 指導者の育成等
  • 施設の整備等
  • 学校施設の利用
  • スポーツ事故の防止等
  • スポーツに関する紛争の迅速かつ適正な解決
  • 科学的研究の推進等
  • 学校体育の充実
  • 国際的な交流と貢献の推進
  • 顕彰



「多様なスポーツの機会の確保のための環境の整備」

  • 地域におけるスポーツ振興事業への支援等
  • スポーツ行事の実施と奨励
  • 体育の日の行事
  • 野外活動、スポーツレクリエーション活動の普及奨励



「競技水準の向上等」

  • 優秀なスポーツ選手の育成等
  • 国民体育大会・全国障害者スポーツ大会
  • 国際競技大会の招致・開催の支援
  • 企業・大学等によるスポーツの支援
  • ドーピング防止活動の推進



です。「スポーツ推進のための基礎的条件の整備等」ではスポーツ推進の基盤となる施策、「多様なスポーツの機会の確保のための環境の整備」ではスポーツをする機会を確保するための施策、「競技水準の向上等」ではスポーツそのものの普及・発展に繋がる施策が定められています。


6・まとめ

スポーツ基本法はスポーツの価値や意義、スポーツが果たす役割とスポーツに関わる団体の責務が明記された法律です。

上記以外にもスポーツ推進のための体制の整備、国の補助等に関する条文が定められております。

総じて、「幸福で豊かな生活を営むための環境とその機会、地域社会、そして国際社会の調和ある発展の創出のため、基本理念を定め、スポーツに関わる団体の責務と努力を明確にし、スポーツに関する施策を総合的・計画的に推進するために定められた法律」といえるでしょう。

新たに明文化されたスポーツ団体の責務は、これからのスポーツの発展にはかなり重要な役割を担います。

スポーツ団体には法人から任意団体までその形態は様々ですが、その全てにおいて果たされるべき役割がこの法律には定められております。

しっかりとスポーツ基本法の基本理念と基本的施策を理解しながら、さらなるスポーツの発展に寄与されることを願っております。


本記事は要約記事になります。詳細を確認する場合はスポーツ庁HP:スポーツ基本法条文および文部科学省HP:スポーツ基本法リーフレットをご覧ください。